連載:わかりやすい年金のお話

第2章 公的年金をしっかり活用するには?
第2節 老齢基礎年金を満額もらうために気を付ける点は?

勉(研究員):公的年金には第1号被保険者、第2号被保険者、第3号被保険者、という種別があるという話は覚えているよね?第3号被保険者は第2号被保険者の配偶者で原則、年収130万円未満の人のことだ。の奥さんの梅子さんは独身時代は会社勤めをしていたからその時は第2号被保険者だったよね?結婚退社した時に公的年金被保険者の2号から3号への「種別変更」手続きをしているかい?梅子さんが第2号被保険者であるに扶養される者になったらが会社を通じて届け出る手続きが必要なんだ。
 のように会社で不満があるとすぐに辞めてしまう人は、次の転職先が見つからないまま飛び出してしまうことがあるよね。機内誌の編集をしている時に上司とぶつかって辞めた際は、次の出版社を見つけるまでしばらくブラブラしていたんじゃなかったっけ?その時、辞めて2週間以内に住所地の役場に「種別変更届、年金手帳、資格喪失証明書」を届け出ては第2号から第1号被保険者への種別変更手続きをしていたかい?

剛(編集者):いや、そんなことは思ってもみなかったな…

勉(研究員):だとすると種別変更手続き忘れによる未加入期間があるかもしれないね。それから奥さんの梅子さんについても君が失業していた期間は第2号被保険者に扶養される者ではなかったわけだから、第3号から第1号に切り替えていなければ未加入期間がある可能性が高いよ。そしてが今の会社に働き始めてからは第3号に戻っているんだろう?

花子(ライター):そんな昔の年金についての手続きなんて、でなくとも忘れている可能性は誰でもあるわよね。そんな時はどうすれば良いの?

勉(研究員):その為には日本年金機構の「ねんきんネット」を見れば良いんだよ。インターネットを通じて自分の年金の情報を手軽に確認できるサービスだから24時間いつでもどこでも、パソコンやスマートフォンから自分の年金情報を確認することができるよ。ねんきんネットの機能はそうした過去の自分の年金加入記録の確認だけではなく、将来の年金見込み額も見ることが出来るんだ。
 この前も言ったけれど普段、はがきで来るねんきん定期便も35歳、45歳、59歳の時は封書で来て、勤め先の名称とそれが変わった際に納付漏れがあれば、(空いている期間があります)という記載が年金加入履歴に書いてあるから、それでわかるよ。
 以前は届け出が遅れて2年以上経過すると「切替遅れ期間」となってしまっていたけれど、今は「第3号被保険者の特例届出」をすれば2年以上経過した期間についても年金を受けとるための「受給資格期間」には算入されることになったんだ。でも遡って納付できるのは2年間なのでそれ以上だと「未納期間」は残るよ。
 近い将来、が会社を60歳の定年で辞めた時にも、今度は奥さんがまた手続きを必要とするのだけれど、それは何号から何号でしょう?

剛(編集者):おいおい、今度はクイズか?えーと、それは第3号から第1号だな?

勉(研究員):正解だ!奥さんの梅子さんは確か8つも年下だったよね?そうすると奥さんの梅子さんが60歳になるまでの8年間は第1号として国民年金保険料の納付義務が生じてくるんだ。

剛(編集者):さっき指摘された梅子の未納期間がもし残ったまま60才になった場合、梅子は老齢基礎年金を40年間納めていないから満額もらえないのかい?

勉(研究員):60歳までに老齢基礎年金の受給資格を満たしていない場合や、40年の納付済期間がないため老齢基礎年金を満額受給できない場合などで年金額の増額を希望するときは、60歳以降65歳までは国民年金に任意加入をすることができるよ。

剛(編集者):やれやれ、面倒な話しだね、まったく。ねんきんネットで調べようと思って登録したくとも自分の年金番号が分からなければ話にならないな。それが書いてある年金手帳を探すところから始めないと…

花子(ライター):日本年金機構の前身の社会保険庁というのは、国民年金保険料未納情報に関する個人情報の業務目的外閲覧を行っていた職員がいたところでしょう?そういえば社会保険事務所の看板がなくなっているけど、それが年金事務所になっているわけね。

勉(研究員):とにかく不安に思うなら最寄りの年金事務所に行くことだね。電話での問い合わせも出来るよ。0570-058-555に電話してみたら?

出典:日本年金機構ホームページ「ねんきんネット」とは