1 配偶者が亡くなったら遺族年金がもらえる?
多額の未納のない配偶者に生計を維持されていた場合、18歳以下の子があれば遺族基礎年金を受給できます。また、配偶者が厚生年金の加入者か受給者なら、子の有無にかかわらず、遺族厚生年金を受給できます。
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一家の大黒柱が不幸にして亡くなった場合、残された遺族が路頭に迷わないよう、死亡した者によって生計を維持していた遺族が受給できるのが遺族年金です。ただし、死亡した者に多額の保険料未納がないことが前提です。
遺族年金には、遺族基礎年金と遺族厚生年金があり、受給要件が異なります。
遺族基礎年金は、18歳以下の子のある配偶者(残された片親)か18歳以下の子(親がいない場合)が受給できます。18歳以下の子とは、詳しくは、18歳に達する日以後の最初の3月31日までの間にあるか、20歳未満で障害等級の1級又は2級に該当する未婚の子を意味します。18歳以下の子がいなければ、遺族基礎年金が支給されることはありません。
遺族厚生年金は、厚生年金の加入者か受給者が死亡した場合に、死亡した者によって生計を維持していた遺族が、子の有無にかかわらず、受給できます。18歳以下の子がある場合は、遺族基礎年金も併せて受給することができます。
必要に応じ遺族基礎年金はどんな場合にもらえるの?、遺族厚生年金はどんな場合にもらえるの?、亡くなった配偶者が保険料を未納にしてたら遺族年金をもらえない?をご覧ください。
4 遺族基礎年金と遺族厚生年金の両方をもらえるのはどんな場合?
遺族基礎年金は18歳以下の子がある場合に支給されます。遺族厚生年金は死亡した人が厚生年金の加入者か受給者の場合です。この両方に該当すると、両方の年金を受給できます。
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遺族基礎年金と遺族厚生年金では、受給要件が異なります。両方もらえるのは、両方の受給要件を満たしたときです。
遺族基礎年金が支給されるのは、18歳以下の子(詳しくは、18歳に達する日以後の最初の3月31日までの間にあるか、20歳未満で障害等級の1級又は2級に該当する未婚者)がある場合です。一方、遺族厚生年金が支給されるのは、厚生年金の被保険者か受給資格を有する方が亡くなった場合又は厚生年金の被保険者期間中の病気かけがで5年以内に亡くなった場合です
必要に応じ遺族基礎年金はどんな場合にもらえるの?、遺族厚生年金はどんな場合にもらえるの?をご覧ください。
10 寡婦年金とは何?
国民年金第1号被保険者期間が10年以上ある夫が年金を受給せずに死亡した場合、生計を維持されていた妻が60~64歳の間受給できる年金です。金額は夫の被保険者期間に対応する老齢基礎年金相当額の3/4です。
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寡婦年金は、第1号被保険者としての保険料納付済み期間と免除期間を合わせた期間が10年以上ある夫が何らの年金も受けることなく死亡した場合に、一定の要件に該当する60歳から64歳までの妻が受け取ることができる年金です。この10年以上は第1号被保険者としての期間ですので、厚生年金被保険者期間は含まれません。
国民年金保険料の納付済み期間か免除期間の合計が10年を超えると、生きていれば老齢基礎年金を受給できたはずです。しかし、老齢基礎年金も障害基礎年金も受給することなく亡くなった場合に、夫によって生計を維持されていた婚姻期間10年以上になる65歳未満の妻が、60歳以降に寡婦年金を受け取ることができます。年金額は、第1号被保険者としての夫の国民年金保険料の納付実績に基づき夫が生きていれば受けることができた老齢基礎年金額の3/4です。
寡婦年金は、妻が自らの老齢基礎年金を繰上げて受け取ると、受給することができません。また、遺族基礎年金、障害基礎年金、老齢厚生年金などを受給することができるときは、支給停止になります。死亡一時金を受け取ることもできるときは、どちらかを選択します。
必要に応じ死亡一時金とは何?をご覧ください。
11 死亡一時金とは何?
国民年金保険料を36月(3年)分以上納付した人が年金を受給せずに亡くなり、遺族基礎年金を受けられる遺族がいない場合、生計同一関係にある遺族に納付月数に応じた一定額の一時金が支払われるものです。
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死亡一時金は、国民年金第1号被保険者としての保険料納付済みの月数、保険料1/4免除期間の月数の3/4、保険料半額免除期間の月数の1/2、保険料4/3免除期間の月数の1/4を合算した月数が36月(3年)以上ある方が、何らの年金を受けることなく死亡し、その遺族に遺族基礎年金が支給されない場合に、遺族が受けることができる一時金です。
死亡一時金を受けることができる遺族は、死亡した者の配偶者、子、父母、孫、祖父母又は兄弟姉妹で、死亡の当時生計を同じくしていたものです。受ける順位はこの順によります。
金額は、死亡した方が国民年金第1号被保険者として国民年金保険料を納付した月数に応じて、12万円~32万円です。また、付加保険料を3年以上納付しておれば、8,500円が加算されます。
なお、遺族である妻が寡婦年金を受けることもできるときは、どちらかを選択します。
必要に応じ寡婦年金とは何?をご覧ください。
12 配偶者に愛人がいてそちらで過ごすことが多かった場合どうなる?
通常は法律上の配偶者が受給します。ただし、婚姻関係が実体を全く失っている場合(10年以上夫婦としての共同生活が行われていない状態が固定など)には、内縁関係にある者が受給者となります。
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遺族年金を受けることができる配偶者は、婚姻の届け出をしていなくても事実上婚姻関係と同様の事情にある者を含みます。届出をしていない場合は、内縁関係といいます。
婚姻の届出をした配偶者がいながら、内縁関係の者がいる場合を、重婚的内縁関係といいます。民法では、重婚は禁止されています。このため、離婚しない限り、内縁関係の者と婚姻の届出をすることはできません。
婚姻の成立が届出により法律上の効力を生ずることとされていることから、届出による婚姻関係を優先すべきことは当然です。従って、通常は婚姻の届出をしている法律上の配偶者が遺族年金を受給します。
ただし、届出による婚姻関係がその実体を全く失ったものとなっているときに限り、内縁関係にある者が事実婚関係にある者として認定され、遺族年金の受給者になります。具体的には、次のいずれかに該当する場合等です。①当事者が離婚の合意に基づいて夫婦としての共同生活を廃止していると認められるが戸籍上離婚の届出をしていないとき、②一方の悪意の遺棄によって夫婦としての共同生活が行われていない場合であって、その状態が長期間(おおむね10年程度以上)継続し、当事者双方の生活関係がそのまま固定していると認められるとき。
夫婦としての共同生活の状態にない、といい得るためには、次に掲げるすべての要件に該当することを要するものとされています。①当事者が住居を異にすること、②当事者間に経済的な依存関係が反復して存在していないこと、③当事者間の意思の疎通をあらわす音信又は訪問等の事実が反復して存在していないこと。
13 配偶者が行方不明で生死が不明な場合どうなる?
7年間行方不明であった人は失踪宣告によって死亡とみなされます。生計維持関係は行方不明時の状態で判断されます。船舶や航空機の事故で3か月行方不明の場合は、事故にあった日に死亡したものと推定されます。
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遺族年金は被保険者や受給権者の「死亡」が要件になっています。これには実際の死亡(いわゆる自然死)だけでなく、行方不明になって失踪宣告を受けたことにより死亡したとみなされる場合など、いわゆる法定死も含まれます。
民法の規定により、7年間行方不明であった人は、家庭裁判所による失踪宣告により、死亡したものとみなされます。死亡したとみなされるのは行方不明になってから7年後です。
この場合、遺族年金の受給要件にある生計維持関係や保険料納付要件は、行方不明になった当時の状態で判断されます。ただし、受給の要件になる死亡した者との身分関係、年齢及び障害の状態については、7年後の時点で判断されます。
また、年金法の規定により、船舶や航空機の事故で3か月行方不明で生死が分からない場合、あるいは、3カ月以内に死亡が明らかになっても死亡時期が分からない場合は、事故にあった日に死亡したものと推定されます。
なお、死亡したとみなされ、あるいは、推定されていた者の生存が明らかになった場合は、受給要件が最初から成立しなかったことになります。その場合、それまで受けた年金は民法の規定する不当利得に当たりますので、現に利益の存する限度において返還する必要があります。
15 労災で死亡した場合どうなる?
死亡の原因が労災の場合、遺族基礎年金や遺族厚生年金に加えて、遺族補償年金などの労災保険法に基づく給付も行われます。ただし、労災保険の給付が本来の額より減額されます。
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公的年金である遺族基礎年金と遺族厚生年金では、死亡の原因が労災であるかどうかは問いません。従って、給付の額などが特段変わることはありません。
他方で、死亡の原因が労災の場合、労働基準法の規定に基づき、使用者責任で一定の補償を行わなければならない旨が定められています。労働者災害補償保険法は、この使用者責任を迅速・確実に履行するため設けられた制度です。累次の制度改正により労働基準法に定める補償内容よりも給付が充実しており、労災に関する社会保障制度として機能しています。労働者を使用する事業所に強制適用されますので、労災の場合は通常、この労災保険法による給付を受けることができます。
労災で死亡した場合は、労災保険法による遺族補償年金(通勤災害の場合は遺族年金)を受給できます。この死亡について、公的年金の給付である遺族基礎年金又は遺族厚生年金を受給するときは、労災保険法による年金は、公的年金の種類に応じ0.80~0.88の調整率を乗じた減額されたものとなります。
なお、労災保険法の適用がない場合(5人未満の農林水産業個人事業所での労災など)は、労働基準法による遺族補償をうけることができますが、この場合には、公的年金からの給付である遺族基礎年金及び遺族厚生年金は6年間支給停止されます。






